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SUS創立20周年記念 アルミパイプ構造材 GFアイデアコンペ結果発表

アルミパイプ構造材GFの新たな可能性を探るべく開催した第1回アイデアコンペ。「GF自慢の活用方法」をテーマに、Sing読者ならびにWEBサイトユーザーの皆さまから、本格的なからくりやDIY作品など、優れた作品をご応募いただきました。ここでは、SUSにて厳選なる審査を行い決定した、入賞作品をご紹介します。

最優秀賞「KALUGALU Z コースター」

省スペースと
ワーク数の確保を両立した
折り返し多段シューター

設計意図・背景

従来、使用していた部品供給シューターの問題点を解決するため、GFを用いた代替品を検討。

問題点

  1. ストック数が少なく、ワークの供給回数が多い。
    (寸法に制約があるため、全長の増幅は不可)
  2. ワークの供給、チルト、空トレーの返却作業が必要だが、操作重量が大きいため作業者への負担が大きい。
  3. エアシリンダを用いずに、動力レスにしたい。

多段形式を採用してワークのストック数を補充

シューターの幅に制約があるため、多段形式を採用してワークのストック数を4から11まで拡大し、同時に空トレーの回収数もアップした。アルミパイプ構造材GFを用いることで、フレームを多用してもシューター全体の軽量化が図れる。

作業者の負担を軽減&動力レスを実現したチルト

チルト機構を3段階で構築し、ワークの供給と空トレーの排出をワンアクションで可能にした。加えて従来はエアシリンダを使用していたのに対し、省力化にもつながった。

ワークの形状に合わせた切り出し機構

F35フレームをクロスコネクタで取り付けた折り返しテーブルにワークが入りテーブルが傾く。この時、F35フレームのフラット面が後続トレーの脱落を防止。特殊なワーク形状のため、切り出しはパレットにぶら下がったワークとの干渉を避けるため、上面よりアクセスした。

審査講評
最優秀賞「KALUGALU"Z"コースター」

GFの各種パーツ類を活用して、多段や折り返し、チルトといったからくりの標準機構をうまく取り入れています。さらに高さや幅の制約も克服し、コンパクトな仕上がりでワーク数の拡充も両立した、すばらしい作品だと思います。

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優秀賞「移動昇降リフター」

低コストで
大きな改善効果を発揮した
からくり台車

設計意図・背景

自動車生産ラインのシャフトキット工程にて、シューターの空箱回収と製品の供給レーンエリアを活用し、重量部品(14kg)の移動およびリフトアップ、シュート作業の効率化を狙う。当初は遊休設備となっていた天吊アームの活用を検討したが、スペース制約やコストがネックとなり方針変更。GFを用いたからくり機構の開発へとシフトした。

水平移動しながら昇降するアイデア

  1. ①ローラーを介してセットされたリフト台車上にワークを載せる。
  2. ②台車を押す力によってテグスが巻き取られ、ワークは水平移動しながら投入レーンの高さまで上昇する。
  3. ③台車を固定しワークを排出。ペダルを踏みロックを解除すると、リフト台車の自重落下により元へ戻る。
審査講評
優秀賞「移動昇降リフター」

重量物も搬送や昇降に用いる台車を、鉄から軽量なGFに置き換えたことにより作業性が向上。この軽量化が、水平移動と昇降を同期させる機構にも貢献しており、GFを用いたからくりの改善効果が表れている作品です。

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部門賞「シール落ちおち君」

2人作業から1人作業に。
省人化と作業効率の改善を
同時に実行。

設計意図・背景

からくりを用いてこれまで2人で行ってきた作業を1人で行えるようにしたいと考案。おもりとアルミのすべりをからくりとして利用している。フットペダルを踏むとシールを受けとった台車が傾斜する仕組み。GFのF35を使用したことで、すべり効果が高まった。すべてをGFに置き換えれば、既存で使用しているパイプ構造材との互換性を高め、見た目もさらに美しくなると思う。

アルミフレームの軽さとすべりを活用

  1. ①フレーム全長2800mm、F35フレームの使用ですべり向上
  2. ②フットペダルを踏めば斜めにシールが滑り落ちる
  3. ③からくりはマグロ一本釣りに使用されている"てぐす"を使用
  4. ④フットペダルを踏んだ状態(傾斜状態)
  5. ⑤フットペダルを踏んでいない状態(床と平行)

部門賞「リハビリ用葉っぴー農園」

どんな施設にも合うデザインで
ハッピーを提供

設計意図・背景

高齢者・障害者施設に置いて、リハビリ目的で植物栽培ができるように改良した水耕栽培装置。車椅子の方でも作業ができる高さと、どんな場所や施設にも合うデザインをコンセプトに考案し、仕上げた。葉っぱに触れてハッピーな時間を提供していきたい。

POINT

  • 水槽以外はSUS製品を使用
  • 車椅子に座って作業ができる高さ
  • 水回りが見えない設計
  • 照明がついているのでどこでも明るい
  • 引き出して使える作業台
  • シンプルな色合いでグリーンと調和

部門賞「サイクルポート」

アルミの特性を生かして
デッドスペースを有効活用

設計意図・背景

  • デッドスペースを自転車置き場として有効活用
  • 変形地も角度自在のフリーコネクタでクリア
  • 軽量なアルミは1人で組立可能
  • アルミの美しい色合いで美観アップ
  • GFなら自分の欲しい寸法で設計・製作できる

POINT

  • ユニットデザインを用いて作図
  • セルフビルドでGFの使いやすさを実証
  • フリーコネクタを活用して変形土地を生かしている

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佳作「同期台車」

佳作「空中搬送シューター」

佳作「インパネシューター」

審査総評

皆さん、GFの活用方法を多岐に渡って色々と考えてくださっていたのでうれしく感じました。

特にホームユース部門の受賞作品「サイクルポート」は、GFの扱いやすさがセルフビルドでよく生かされており、大変よかったと思います。工場内での使用では従来の特性に加え、清潔感や美観といった視点も取り入れられていたことも高評価でした。

またアルミフレームのすべり感を活用した「シール落ちおち君」や、水耕栽培で野菜を育てる「葉っぴー農園」なども、着目点がユニークだと感じました。水を使用する場所では耐食性を向上させたグレー塗装のコネクタが有効ですので、ぜひ活用して欲しいと思います。

それぞれの作品の着眼点は興味深いものが多いと感じましたが、アイデアという視点では目を見張るような作品が見られなかったのが少々残念でした。アイテムがさらに拡充したGFを活用して、自由な発想で新しい使い方をどんどん考案していただきたいと思います。